2021年の野島のシギ・チドリの渡りが10月9日の釣り糸が足に食
い込んだ、キアシシギにて終了しました。彼?の落鳥となった姿を
見つけて終了になるのか、とても心配していました。
彼?の野島での最後の姿です。願わくば、何とか生き残ってほしい。

今年、2021年の野島で、デイリーの調査のシギ・チドリの渡りの
特徴です。
渡り総数で、10種・延べ2209羽、前年2020年は、5種・2200羽で、
種数で5種の増加、延べ羽数が9羽減という結果でした。
今年の渡りの特徴は、
1.ムナグロ・アオアシシギの2種の初記録
2.ソリハシシギが最大数と長期滞在記録。
3.久しぶりのトオネンの登場。
ムナグロは4月21日から24日まで1〜2羽滞在。2009年からの
私の調査で初めて記録しました。
アオアシシギは、5月1日 1羽飛来。他の方の観察記録はあれど
私の調査では初めてです。
ソリハシシギは、8月24日から4羽でスタート9月16日に6羽を記録
し、10月6日の2羽で渡り終了。
トオネンは、8月12日1羽を記録した。3年振りに飛来した。
13年間のデイリーの調査の飛来数の年ごとの合計は次の通りです。
ちなみに、調査期間は毎年4月2日から11月16日までの約200日
のデイリー調査の記録です。

「渡り合計数の年別推移」上の表をグラフにしたものです。
渡り総数では2012・2013年が3000羽超で渡り総数が最大となっており、以後は
じりじりと減少傾向が出ています。2009年の数値は、実際よりかなり低い数値
で出ています。調査開始年で、不慣れな部分があり、調査総数が他の年と比較
して非常に少なくなっています。2700〜3000羽ぐらいの数が渡って来ていたは
ずです。

「主要鳥種延べ飛来数」 飛来数が多い鳥種を抜き出したものです。
ハマシギが2010年をピークに減少傾向。
メダイチドリは、2013年をピークに減少傾向で、2019年以降わずかに持ち直し
ている。? ? ?
キアシシギは2016年から減少傾向。
キョウジョシギは、2018年迄急増するも、激減しています。

「渡り合計鳥種別比率」
野島に飛来しているシギ・チドリの13年間の合計で、一番多い鳥種はキアシシギ59%
です。次に多いのがメダイチドリの21%になります。
2010年は、ハマシギ、メダイチドリ、キアシシギの3種で95%を占めていました。
2021年はメダイチドリ、キアシシギ、キョウジョシギ、ソリハシシギで95%を占めてい
ます。

「年別渡り最大数」
年毎の鳥種別で年間でその種の最大数を記録した日の数値を抜き出しました。
ハマシギ、メダイチドリは、2012・2013年をピークに減少。特にハマシギは激減です。
キアシシギは、2018年頃から減少傾向が出ています。キョウジョシギは、2017・2018
年に激増、以後急減しとています。

「主要4種日当たり最大数推移」
上の表を折れ線グラフで表したものです。キョウジョシギは数字が激しく変動していま
す。これに対し、キアシシギは変動幅がとても少なく出ています。
メダイチドリは、2012年に急増、以後変動しながら減少傾向。、ハマシギは、増減を繰り
返しながら減少しています。

とても残念なことですが、13年間を通してほとんどの種が減少傾向で、増加している
シギ・チドリがいないことです。
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